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Posted bymarielvincenzi

毛の儀式

marielvincenzi

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ふたりだけの秘密を共有する



それってふたりの間の親密度が

急上昇する瞬間ですね。



わたしと彼の間にもそんな秘密があります、

うふふ。

けど二人だけの秘密だから言えない。

ああ、言いたい、でも言えない。

それにちょっとえぐいネタだし。



でもあのときに得た



「こんなこと他のひととだったら

絶対に出来ないだろう。」



という感覚は、確かにわたしたちの

つながりを強めてくれたと思う。



これはその秘密とは関係ないけれど

ほかのひととは出来ないこと、という

彼にとっての

「聖域」ともいえるモノの話。



それは ヘアーのお手入れ だ。



ええっ

また毛の話ですか?



はい、タマタマです。





今年の年明け、

イタリアの実家で突然思い立って

断髪式をするまで

彼の髪はセミロングの

ドレッドヘアーだった。



ドレッドにしてからの3年間

彼はいつもひとりで

手入れをしてきた、らしい。



ときどき両手の間に毛束をはさんでは

クルクルっとよじる、

それがお手入れなのかと思っていたら

ある日彼がおもむろに

蜜蝋ワックスの瓶を私に見せながら



「これなんだ」



とつぶやいた。



「僕はこの3年間というもの

自分の髪の毛の手入れを

他人に任せたことは一度もないんだ。」



何かこの後に重大な発表が控えていそうな

その口ぶり、ゴクッ、

早く続きを言って~。



「君さえ良ければこれからは

僕のヘアーの手入れを

君にお願いしたいんだけど。」



あぁぁぁぁ、

あまりの幸せに気絶してしまいそう。



あなたの家族も

元妻も元彼女も元不倫日本人人妻も

誰もあなたのヘアーに触れることを

許された人はいないのね。



「ただ面倒臭いから

一緒に住んでるアンタに

やってもらっちゃえば楽出来るなぁ、って

思ってるだけよ。」



と囁く私の中の冷静な声を消去し

私はその幸せなオファーを

受け入れた。



「えぇ、もちろん。

喜んで。」



手に取った蜜蝋ワックスを

毛束に塗りつけてから一定方向に

根元までねじっていき

その後シャシャシャ~と

ものすごい勢いでそれをしごく。



彼のお手本に従って

1本1本慣れない手つきで

しごきあげていく。



目を閉じてじっと座っている彼の表情は

瞑想をしている行者のよう。



私も黙ってひとつひとつの

動作に集中する。



いつの間にか部屋の雰囲気が

まるで儀式を行う神聖な場へと

変化していくようだった。



「儀式」かぁ。



わたしたちはそれを楽しんだ。



彼は いままで自分ひとりで

抱えてきたものを人にゆだねる

という初めての体験をとても

心地よくかんじているらしかった。







今度は彼に私のヘアーのお手入れを

お願いしよう。

アンダーヘアよ。

アンダーヘアのトリミング。




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