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 大変だぁ、国際恋愛

国際恋愛は親密な異文化交流の場である。

国際恋愛をすると

これまでの人生で自分が当たり前だと思い込んでいた

「常識」をあっさり覆されてしまう出来事が

もれなくおまけでついてくる。



それは新鮮な驚き、新しい物の見方を学ぶ機会を

与えてくれることもあるし

ときにヘトヘトになるくらい

理解しあうのが困難なこともある。







2年前のある日曜日。

その日は以前から約束していたランチの日。

彼の友人であり私のボスでもあるアメリカ人男性と

その奥さんである日本人女性と4人で

チャイナタウンにあるレストラン、

「レジェンド」へ向かった。

ワイキキにも出店している、シーフードの飲茶で有名な

行列の絶えない人気店だが、

私達は全員がベジタリアンだったので

行列のできている店に隣接している

ベジタリアン飲茶が今回の目的の店である。

こちらは待つこともなく、何組かの家族とおぼしき

グループがいるだけの店内へとすんなり入ることができた。



窓際の丸テーブルへと案内され席につく。

中華のお店の定番、丸い天板が

クルクル回るあのテーブルである。

そしてポットに入ったお茶と

湯のみが4つ、ちょうど私の隣に運ばれてきた。



この後に私が取った行動は、

日本人としてのアイデンティティーを持つ私が

当然のこととして特に意識せずに行った行為である。

つまりそれは

お茶汲み。



湯のみ茶碗をひとつ取り出してお茶を注ぎ

まず初めにボスでありホストでもある

男性へ差し出す。

同様に奥さん、そして彼、

最後に自分。



そう、この何気ないひとつの行為が

後にドロドロ大喧嘩のタネになるのである。







食事が終わり家へ帰る途中、

彼が髭剃り用のシェーバーを買いたいというので

ダイエーに寄り(現在はドンキホーテになっている)

一緒にシェーバーを選んでいたそのときに

彼から突然発せられた質問に私は一瞬固まった。



「さっきのランチのとき、何でボクに一番に

 お茶を注いでくれなかったの?」



まるで予想外の質問であった。



何で彼に一番にお茶を注がなかったのか?



実は彼からその質問をされるまで

自分がどういう順番でお茶を注いでいたかなんて

意識もしていなかったのだ。



何で・・・って目上の人に先に注ぐのが

「フツウ」じゃないの?



そう彼に説明するも全く納得する気配なし。



「彼がキミのボスだから?

 でも今日のランチはビジネスとは無関係の

 カジュアルランチじゃなかったの?」



「ボクはキミのボーイフレンドなんだよ。

 もし逆の立場だったらボクはどんな状況でも

 キミに真っ先に注ぐのに。」



確かに彼が指摘したように、

このランチはビジネスとは関係なかった。

でも私は無意識に職場の外でも

職場での人間関係図に沿って行動していたのだった。



でもこれがもし日本だったら?

いくら仕事抜きの食事の場とはいえ

自分の上司を後回しにして

彼に先にお茶を注ぐことは

日本人の常識としてどうなのか?



日本では、公の場でのお付き合いの際に

自分のパートナーを他のひとたちより

一段低く扱うのがある種の礼儀のように

なっている、と思うのは私の勘違いだろうか?



でもここは日本ではないわけだし相手も外国人、

(といっても奥様が日本人なのと

 日本人相手にビジネスをしているので

 私の中ではむしろ日本人に近い感覚を抱いていた)

そこへ日本人としての自分の常識を持ち込み、

彼のプライドを傷つけてしまったことは

申し訳ないと思ったので謝った。



が、彼の気持ちは簡単には収集がつかず

その後三日間(!)、私達はお互い気まずいまま

過ごすことになったのである。



翌日の夜、仕事から帰ってきた彼は

ラナイの椅子に腰かけ外を見つめながら

開口一番こう言った。



「仕事中もずっと昨日の出来事について

 考えずにはいられなかった。

 キミのことが信頼できなくなってしまって

 一体全体、信頼できない相手と

 どうやって一緒に暮らしていけるのかって考えてたんだ。」



ちょ、ちょっと!

お茶汲み事件が二人の信頼関係の問題にまで

発展しちゃうわけ?



私の脳裏に一瞬、「別れ」という言葉が浮かび

胸が苦しくなって目からは涙が溢れてきた。



昨日、彼が言った言葉を思い出す。



「こんなちっぽけな事で怒ってる自分が

 みじめだけど、いくら小さなこととはいえ

 自分が抱いた感情を無視して放ってはおけないんだ。」



そのちっぽけな事が原因で

大切なあなたを失ってしまうの?



涙がさらに溢れてきて彼の姿が見えなくなる。

彼は続けた。



「キミと一緒にいたいから

 許そうって決めたんだ。

 でもまだ許せるところまで

 気持ちの整理は出来てないから。」



あぁ、とりあえず最悪の結末を迎えずに済んで良かった。

ドッと身体中の力が抜けた。

ふたりともエネルギーを使い果たしヘトヘトだった。







事の発生から三日目、ようやく彼の気持ちも収まり

私達は無事、普段の生活に戻ったのであった。



後にも先にも、この時ほど

国際恋愛の難しさを実感した出来事は他にない。



ま、この件も含め大小様々な違いを

お互い理解しあえるまでとことん話し合い

乗り越えてきたからこそ

今の信頼関係があるとも言えるわけであるが。







出来るだけ頭と心をいつも柔軟にしていましょう。

いつどんな不意打ちをくらうかわからないもの。

 


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22:37 | 彼はイタリア人
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